2023年5月13日(土)14時〜実施しました。今回は、フレンドリーでの参加者7名で開催しました。発表者はSさん(地域包括支援センター勤務)。
【ご本人感想】
親身になって話を聞いてくださり、更には心強いご意見、コメントをありがとうございます。
私は権利擁護を担うソーシャルワーカーである、という自負を持っています。
ただ、誰かの権利を護るために他の誰かの権利が奪われたり、誰か1人、または一つの組織だけがガマンをして誰かの幸せが成り立つ、というのは健全ではないと思っています。
それは家庭内でのパワーバランスでも同じ考えです。
各支援者が各々組織の中でチームを作り、いくつかの組織的チームが、重層的に半歩進んだ支援ができれば、どんなに大変と思われるケースでも安定したケース支援が行えます。
イヤだから押しつけあう、というのは弱いものいじめと同じ構造であり、プロとして、残念極まりないことと思っています。
悪者になりがちなBさんの生きづらさにも思いを寄せていただいて、嬉しく思いました。
皆さんから力強い後押しをいただきました。
じわじわと行政を攻めていこうと思っています(力こぶ)
ありがとうございました。
【参加者感想】
・Sさん今日はありがとうございました。大変な世帯に真摯に向き合う姿勢に感動しました。Sさんは対象の人に対する不満不服は出ず、一緒に向き合いたい仲間達や、行政の組織や体質に憤りを持っている事を感じました。事例の人たちと付き合うのは心身共に疲れると思います。その上で今日の話しかたができるのは凄いことです。行政の痛いとこをついて、動かざるを得ないようにするのは可能だと思います。関わりたくない意志が通るなら、行政の担当者はいりません。不作為です。また、事件、事故に繋がった時の責任の所在は行政です。揺さぶりをかけるのも方法だと思います。皆様、いつも充実した時間を有り難う御座います。また皆様のところにも行きたいと思います。宜しくお願い致します。
・今日は事例発表ありがとうございました。そしてわかりやすいイラストも感謝です。複雑なケースまた一筋縄では行かないケースは多くあると思います。でもそんな時こそ市役所の出番だと思います。なかなか思うように動いてくれないもどかしさを感じている様子が手に取るようにわかりました。これを機会に包括も組織で、市も組織で動く必要があるケースと思いました。支援者が潰れる前に分散と役割分担ができるといいと思いました。あんしん西東京でももし関わることで少しでも有益に動くなら喜んで動きます。この事例を逃す手はないと感じました。今日は本当にお疲れ様でした。貴重な事例をありがとうございました。Sさんゆっくり休んでくださいね。
・とてもいろいろな視点から考えさせてくれるよいお話をしていただきまして、ありがとうございます。随所にSさんの信念と優しい思いを感じました。Sさんがいてくれて、本当によかったのだと思います。Sさんが感じられているように、愛着の問題が長く親子の人間関係に影響を与えているのだと思いました。Aさんについて、ケアが具体的になっていることは、Sさんたちの弛みない努力の産物だと思いました。困った人でもあるBさんは、それだけ長くご自身も困っている渦中に置かれてきた人なのだと思います。Sさんが、向き合ってくれている姿勢を敏感に感じて、Sさんに依存的にSOSを発信しているのかもしれないとも感じました。Bさんを適切に支援するためには、やはりそのための支援チームが必要であることを、もっと行政のような立場の方が理解してくれると良いのになぁと思いました。よく、諦めずに向き合ってこられたSさん、素晴らしいです。お話を聞いて、私も勇気が湧いてきました。また、参加者のすべての皆さんの近況やコメントなどにもパワーをいただきました。みなさん、いつも良い刺激と居心地の良い空間をありがとうございます!
・ありがとうございました。とてもたくさんの課題が絡み合ったケースで、「大変」と言う言葉では表現しきれない感じがしました。関わりたくないと思う人が多い中、諦めずに関わり続けているSさんの姿勢、ひたむきさに感動しました。最終的に責任をとるのは行政で、そのことは行政の方もわかっていると思いますが、早めに関わろうとする人は少ないと思います。大変な時ほど事なかれ主義じゃなく、一緒に考えてもらえると、とてもよいチームになれるのに‥。と、思いつつ、うまくいかない中、日々仕事をしています。またBさんのエピソードは切なく、Bさんに寄り添う人ができたらいいなあ。と思いました。孤独は人をダメにしますよね。わからない行政にしっかりと言葉で伝え、根気強く理解を得ようとしていることも素晴らしいと思いました。今回、貴重なお話が聞けてよかったです。ありがとうございましたm(_ _)m
・ありがとうございました。Sさんだからこそ出せる事例の切り口だと思いました。事業所を守るシステムが整っていないこと、利用者を守るシステムも不十分であることの二つがあって、Sさんが奮闘しなければならない事態になっているのではないかと思いました。利用者を守ろうとすることと、事業所を守ろうとすることが相反するような時に、やはり利用者を守るセーフティネットが(この場合は行政だと思いますが)不十分だと事業所は苦しみながらも対応せざるを得なくなっていくんだと思いました。とはいえ、行政側も「やりなさい」「義務だから」とだけ言われて、対応するには職員個人の感情としてはやりきれない部分もあると思います。それで職員の方が病んでしまって、退職するなどあっては悲しいですし。やはり個人や1事業所で対応するのは、負担の面から言っても、持続性の面から言っても良いことではないと思います。これは、民間だろうが、行政だろうが同じことだと感じました。集団で、チームで物事にあたっていく、当たり前ですが、それがうまい仕組みになっていくことが大事だと感じました。加えて、意味がないから行動しない。との行政の発言に対しては、疑問というか今の世の中を反映しているようにも受けました。支援者に限らず、多くの人が行動してみて意味を見つける。といった観点からも世の中をみることができるといいなと感じました。たくさんの考えるきっかけを与えてくださり、ありがとうございました。
・Sさん、貴重なお話をいただきありがとうございました。また、休日にもかかわらずご参加いただきました皆様にも感謝申し上げます。以前、Sさんと「困難事例」についてお話しさせていただいた(オンライン授業だったかと)中で、傍から見ると困難かもしれないけど、Sさんは別に「困難事例」とは思っていらっしゃらず、向き合われていたように認識した記憶があります。当該クライエントのことを「困難事例」ととらえるのは、支援者側の1つの見方にすぎず、Sさんは、困難かどうかはあまり問題にはされていないようでした。
今回も同じことを感じております。もちろん想像を絶するようなご負担、ご心労を抱えざるを得ない状況にあるでしょう。しかし、Sさんは今回のご家族を決して批判的に?表現されていませんでした。あの“かわいらしい”イラストにその点は表れているのではないでしょうか。往々にして、福祉従事者のストレスの原因は、クライエントではなく、職場の同僚や、連携すべき支援者側との関係だと考えています。正解がなかなか明確にできないヒューマンサービスの世界において、価値観のズレはもはや宿命ともいえるのかもしれません。ましてやSさんのような価値観を持っている人は、むしろ少数派化も。そうなるとしわ寄せがSさんに行ってしまいがちになる。役所が動くように、具体的な方策を考え実行することがまず大切になってくるのはもちろんですが、このHATA楽勉強会のような場所も、やはり必要なのではないでしょうか。